事務所便り2019

2019年6月号 事務所便り「『有給休暇の取得義務化』企業の反応は?」

「有給休暇の取得義務化」企業の反応は?

「有給休暇の取得義務化」企業の反応は?~エン·ジャパン調査

4月1日から、10日以上の有給休暇が付与されるすべての労働者に対して「年5日の有給休暇の取得義務化」が始まりました。エン・ジャパン株式会社は、同社の人事向け総合情報サイト「人事のミカタ」上で、2月から3月にかけて、「有給休暇の取得義務化」についてアンケート調査を行いました。その概要は以下のとおりです。

有給休暇の取得義務化の認知度は9割以上。4社に1社が義務化に否定的

有給休暇の取得義務化の認知度を伺うと、96%が「知っている」(内容も含めて知っている:63%、概要を知っている:33%)と回答しました。

有給休暇の取得義務化についての印象を伺うと、「良いと思う」が73%(非常に良いと思う:23%、まあ良いと思う:50%)、「良くないと思う」が26%(あまり良いと思わない:21%、良くないと思う:5%)と、4社に1社が否定的に感じていることがわかりました。

7割が「有給休暇の取得を促進している」と回答。業種は「金融」「商社」「IT」。一方、促進していないのは「広告」「流通」「不動産」。

「現在、有給取得を促進していますか?」と伺うと、「促進している」が70%でした。取得を促進している業種トップ3は「金融・コンサル関連」(100%)、「商社」(79%)、「IT・情報処理・インターネット関連」(77%)でした。一方、取得を促進していないのは「広告・出版・マスコミ関連」(36%)、「流通・小売関連」(34%)、「不動産・建設関連」(27%)でした。また、企業規模別では他に比べ、「100~299名」(28%)が目立ちました。

有給取得を促進する理由を伺うと、「社員の満足度向上のため」(67%)が最多。「有給取得の義務化の法に準拠するため」(42%)は第3位でした。

有給休暇の取得義務化への課題は、「人手不足」「業務の偏り」

有給の取得義務化にあたり、難しい点や課題を伺うと、「人員不足」(65%)、「業務量が人に偏っている」(60%)が多く回答されました。人手不足や業務過多の状況にある企業は、義務化への対応を不安視しているようです。

また「有給休暇の取得義務化に、どう対応しますか?」と伺うと、多くが「有給休暇の計画的取得」(83%)、「有給休暇取得のための周知・啓発」(81%)と回答しました。

会社によっては人員に余裕がなく、もともと有給休暇を取りづらい場合があるでしょう。今回の有給休暇の取得義務化は画期的ですが、そのためにサービス残業や仕事の持ち帰りが増えては意味がありません。会社ごとに業務の見直しを行ったり、各人が労働生産性を意識した行動をとったりすることが大事ではないでしょうか。

【エン・ジャパン「有給休暇の取得義務化」実態調査】

https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/17179.html

今年度のお勧めの助成金

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

正規雇用等に転換する制度を規定し、有期契約労働者等を正規雇用や無期雇用等に転換した場合に助成されます。

<対象となるケース 要件抜粋>

・雇用される期間が6ヵ月以上の有期契約労働

者等(転換時に勤続3年未満の者に限る。)

・転換前後で給与が5%以上アップしていること。

・正規雇用を約して雇用された者ではないこと。

※今年度からは正社員の求人に応募し、契約

社員等で雇用された場合は対象外となった。

<助成金額 中小企業の原則ケース 抜粋>

・有期→正規 57万円(1人あたり)

・有期→無期 28.5万円(1人あたり)

両立支援等助成金(育児休業等支援コース)

育児休業規程や育休復帰支援プランを整備し、対象者に業務の引き継ぎ等をしっかり行い、安心して育児休業(3ヵ月以上)を取得してもらい、原則として、原職に職場復帰させた場合に助成されます。

<助成金額 中小企業の原則ケース>

1企業2人まで(正社員1人、非正社員1人)

・1回目:育休を取得した時 28.5万円

・2回目:育休から復帰した時 28.5万円

両立支援等助成金(出生時両立支援コース)

育児休業規程を整備し、社内周知を行ったうえで、「男性」の従業員が育児休業(子の出生後8週間以内に開始する連続5日以上)を取得した場合に助成されます。

<助成金額 中小企業の原則ケース>

・1人目:57万円

・2人目以降:育休5日以上 14.25万円

育休14日以上 23.75万円

育休1ヵ月以上 33.25万円

どの助成金も導入する制度や実行すべきことのハードルが比較的低く、ある程度まとまった額の助成を受けられる点で費用対効果が高い助成金と言えます。

なお、どの助成金も事前に就業規則や育児休業規程等の労務関係書類を作成・届出したり、計画届等を作成・提出する必要があるため、事前作業にそれなりの時間が必要となります。

弊社にご依頼いただく場合は、時間に余裕を持って、早めに申し出ていただきますようご協力のほど宜しくお願いいたします。

6月の税務と労務の手続提出期限

[提出先・納付先]

3日

  • 労働保険の年度更新手続の開始<7月10日まで>[労働基準監督署]

10日

  • 源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]
  • 雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合>

[公共職業安定所]

  • 労働保険一括有期事業開始届の提出<前月以降に一括有期事業を開始している場合>

[労働基準監督署]

  • 特例による住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]

7月1日

  • 個人の道府県民税・市町村民税の納付<第1期分>[郵便局または銀行]
  • 健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
  • 健康保険印紙受払等報告書の提出[年金事務所]
  • 労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出[公共職業安定所]
  • 外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]

雇入時及び毎年一回

  • 健康診断個人票[事業場]