事務所便り2020

2020年5月号 事務所便り「新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた職場における対応」

新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた職場における対応

新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた職場における対応

◆職場内での感染防止行動の徹底

感染拡大防止には、換気の悪い密閉空間、多くの人が密集、近距離での会話の3つの条件が同時に重なる場を避けることが重要であり、職場においては次の対策が求められます。
・換気の徹底等……職場の建物の窓が開閉可能な場合は、1時間に2回程度、窓を全開して換気を行うこと。
・接触感染の防止……電話、パソコン、フリーアドレスのデスク等については複数人での共用をできる限り回避すること。
 物品・機器等について、こまめに消毒を実施すること。
・飛沫感染の防止……テレビ会議、電話、電子メール等の活用により、人が集まる形での会議等をできる限り回避すること。
 社員食堂での感染防止のため、座席数を減らす、昼休み等の休憩時間に幅を持たせて利用者の集中を避ける等の措置を講じること。
 疲労の蓄積(易感染性)につながるおそれがある長時間の時間外労働等を避けること。
・通勤・外勤に関する感染防止行動の徹底……出社・帰宅時、飲食前の手洗いや手指のアルコール消毒を徹底すること。
 時差通勤のほか、可能な場合には自転車通勤、徒歩通勤など公共機関を利用しない方法の積極的な活用を図ること。
・職場や通勤・外勤での感染防止のための在宅勤務・テレワークを活用すること。

◆風邪症状を呈する社員への対応

発熱、咳などの風邪症状がみられる社員(風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている場合など)については、新型コロナウイルスに感染している可能性を考えた労務管理をすることとし、具体的には、出勤免除(テレワークの指示を含む)を実施するとともに、その間の外出自粛を勧奨するなど、「出勤しない・させない」の徹底を全員に求めること。
特に、高齢者や、基礎疾患がある方、免疫抑制状態にある方、妊娠している方についての配慮が求められます。

◆新型コロナウイルス感染症の陽性者等が発生した場合の対応

社員が陽性者等であると判明した場合、速やかに会社へ電話・メール等により報告すること(報告先の部署・担当者、報告のあった情報を取り扱う担当者の範囲等)、社員が陽性者等になったことをもって、解雇その他の不利益な取扱いや差別等を受けることはないこと、必要に応じ、休業や賃金の取扱いなどに関することなどについての対応ルール等を決め、社員に周知します。
【厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大防止に向けた職場における対応について労使団体に要請しました」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10631.html

新型コロナウイルス感染症による雇用調整助成金の特例措置拡大について(4月13日時点)

◆対象労働者・対象業種を拡大

新型コロナウイルス感染症の感染拡大による休業要請や営業自粛が広がり、雇用調整助成金の活用を検討する事業者が増えています。
厚生労働省では、4月1日から6月30日までの間の休業等について、雇用保険被保険者でないパート、アルバイト等週当たりの労働時間が20時間未満の労働者、4月入社で1日も出社していない新入社員の休業等も対象としています。また、風俗関連事業者の休業等も対象としています。

◆解雇なしで9/10、解雇ありは4/5の助成

助成率が引き上げられ、解雇等を行わない中小企業の場合は9/10(従前は2/3)、大企業でも3/4(従前は1/2)となっています(解雇等を行った場合は、中小企業4/5、大企業3/4)。

◆自動計算機能付き様式、記載事項・添付書類の省略等により手続きを簡素化

休業等実施計画届等の事後提出が認められているだけでなく、支給申請書に自動計算機能が組み込まれ、記載事項が大幅に削減されています。
また、添付書類の労働保険料に関する書類が不要となったり、休業・教育訓練の実績に関する書類として手書きのシフト表や給与明細の写しでもOKとされたりするなど、手続きが簡素化されています。

◆教育訓練は自宅等でのe-ラーニングもOK

教育訓練を実施した場合の助成率も上記と同率まで引き上げられ、通常1,200円の加算額が中小企業は2,400円、大企業で1,800円へと引き上げられています。
この教育訓練として、職業、職務の種類を問わず、一定の知識・ノウハウを身に付けるもの(接遇・マナー、パワハラ・セクハラ、メンタルヘルス)も対象とされます。
訓練方法も、一定程度の技能、実務経験、経歴のある者が講師として行う場合は、自宅等でインターネット等を用いた片方向・双方向で実施する訓練も対象とされます。

◆小学校休業等対応助成金も6月30日まで延長

なお、小学校等の休校により子どもの世話を行う労働者に年次有給休暇以外の有給休暇(賃金全額支給)を取得させた事業主に、賃金相当額の全額を支給する本助成金も、6月30日まで延長されています。

今回の感染症が経済に与える影響は深刻かつ長期化する可能性が高いと思われますが、休業等による雇用の維持を図らず、労使関係が悪化して、終息した時に従業員が残っていないなどとなれば、事業を再開し業績を回復させることもできません。
助成金を活用した雇用の維持をぜひご検討のうえ、社会保険労務士にご相談ください。

5月の税務と労務の手続提出期限

[提出先・納付先]

11日
源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]
雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合>
[公共職業安定所]

15日
特別農業所得者の承認申請[税務署]

6月1日
軽自動車税の納付[市区町村]
自動車税の納付[都道府県]
健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
健康保険印紙受払等報告書の提出[年金事務所]
労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出[公共職業安定所]
外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>
[公共職業安定所]
確定申告税額の延納届出額の納付[税務署]