YELL便り2021

2021年11月号 YELL便り 「11月は『過労死等防止啓発月間』/70歳までの継続雇用制度」

11月は「過労死等防止啓発月間」/70歳までの継続雇用制度

11月は「過労死等防止啓発月間」です

◆毎年11月は過労死等防止啓発月間

厚生労働省では、11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死等をなくすためにシンポジウムやキャンペーンなどの取組みを行っています。
月間中は、各都道府県において「過労死等防止対策推進シンポジウム」を行うほか、「過重労働解消キャンペーン」として、長時間労働の削減や賃金不払い残業の解消などに向けた重点的な監督指導やセミナーの開催、土曜日に過重労働等に関する相談を無料で受け付ける「過重労働解消相談ダイヤル」等を行うとしています。

◆過労死等とは?

過労死等とは過労死等防止対策推進法第2条により、以下の通り定義づけられています。
●業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡
●業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡
●死亡には至らないが、これらの脳血管疾患・心臓疾患、精神障害

◆事業主が取り組むべきこと

職場で過労死等が発生すると、労働者やその家族の人生設計を大きく狂わせてしまうことはもちろん、訴訟となった際の企業への影響は計り知れません。
対策に取り組むことが、労働者と企業を守ることにつながります。
専門家の力や公的資料等を活用しながら、以下の事項について、積極的に取り組んでいきましょう。
●長時間労働の削減
●ワーク・ライフ・バランスのとれた職場環境づくり
●メンタルヘルス対策
●ハラスメント防止
●相談窓口の周知 など
【厚生労働省「11月は『過労死等防止啓発月間』です」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20865.html

◆脳・心臓疾患の労災認定基準が改正されました

厚生労働省は今年度、過労死の認定基準をおよそ20年ぶりに見直し、「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準」として、残業時間の長さがいわゆる「過労死ライン」(「直近1カ月で100時間超え」又は「2~6カ月間平均で月80時間超え」を基準としている)に達しない場合でも、それに近い実態があり不規則な勤務などが認められれば労災と認定することを明確化しました。
【厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定基準を改正しました」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21017.html

70歳までの継続雇用制度を考えるにあたって

◆70歳までの就業機会の確保

高年齢者雇用安定法の改正により、2021年4月から70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務となっています。
この対応として、70歳までの継続雇用制度を導入する企業も多いでしょう。
ただ、これまでの65歳までの継続雇用制度とは違った点も考慮に入れる必要がありそうです。

◆体力と意欲

年齢と共に身体機能は低下します。
65歳から70歳に近づくにつれ、関節性疾患やガンなどによる受療率はかなり高まるとされています。
また、身体機能や健康状態の個人差も大きくなってくる年代です。
65歳までの継続雇用制度では、定年後の業務内容として、60歳時(定年時)と同じとするケースが多いようですが、改正法へ対応を考えるにあたって、単純に年齢を70歳までにすればよいという訳にはいかないでしょう。
また、定年前と同じ業務内容としているケースでは、定年後の処遇と職務を十分検討していないケースも多く、退職時期だけが先送りになったような恰好になれば、労働者の仕事への意欲や満足感も低下してしまいかねません。

◆他人事ではなく

継続雇用を機に、後進の育成など企業が期待する業務を担当してもらう、専門性を生かした業務を継続してもらうなど、定年後の処遇の変化と併せて、単純に年齢で区切るのではなく個人に合わせた継続雇用制度の設計が求められます。
そのためには、若い世代も巻き込んだ制度設計・見直しが必要となるでしょう。

◆マルチジョブホルダー制度が来年からスタート

65歳以上の労働者に関する新しい制度が、来年1月から始まります。
複数の事業所で勤務する65歳以上の労働者が、そのうち2つの事業所での勤務を合計して所定の要件を満たす場合に、労働者本人がハローワークへの申出を行った日から特例的に雇用保険の被保険者となることができる制度です。
企業は、労働者からの依頼に基づき、手続きに必要な証明を行う必要がありますので、厚生労働省のHPなどで事前に確認しておくことをお勧めします。
【厚生労働省「雇用保険マルチジョブホルダー制度について」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000136389_00001.html
【厚生労働省「Q&A~雇用保険マルチジョブホルダー制度~」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139508_00002.html

11月の税務と労務の手続提出期限[提出先・納付先]

10日

  • 源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]
  • 雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合>[公共職業安定所]

15日

  • 所得税の予定納税額の減額承認申請書(10月31日の現況)の提出[税務署]

30日

  • 個人事業税の納付<第2期分>[郵便局または銀行]
  • 所得税の予定納税額の納付<第2期分>[郵便局または銀行]
  • 健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
  • 健康保険印紙受払等報告書の提出[年金事務所]
  • 労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出[公共職業安定所]
  • 外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]